国が取り組む介護のキャリア段位制度について

厚生労働省は「介護職員資質向上促進事業」として、介護プロフェッショナルキャリア段位制度に取り組んでいる。

キャリア段位制度とは、今まで職業能力が各企業や事業所などでバラバラに評価されていたいたものを、共通のものさしをつくってこれに基づいて人材育成を行うというものである。

これにより、資格制度だけでは不十分であった「実際に現場で何ができるのか」という部分について、「知識」と「技術」の両面から評価できるようになるのだ。段位はエントリーレベルからプロレベルまでの7段階でレベル認定される。(キャリア段位)

知識面の評価は、介護福祉士などの国家資格との関係を明確にした上で、介護福祉士養成課程、介護初任者研修などの講習を終了したことで評価される。
技術面の評価は、各事業所や施設において一定の要件を満たした「アッセンサー(評価者)」が日々の仕事の様子や業務記録を実際に観察して評価される。
もちろん、その評価が適切に行われているかどうかは第三者機関が評価することとなる。また、「介護プロフェッショナル」はレベルが上がるにつれて実践的スキルについて重点的に評価されていく仕組みになっている。

このようにレベルを明確化することで個々のレベルを認識でき、レベルアップを目指していく、まさにキャリアアップのための制度なのである。
更に各事業所や施設共通のものさしであることから、再就職や転職にこの制度が大きな役割を果たすことは間違いないだろう。