Posted on 03/11/2018 in 問題
介護職には国家資格もあり、給与アップやキャリアアップ、スキルアップなどを目指して資格取得や研修を利用する人も少なくない。
また資格を取得することでより働きやすい環境に転職するケースもが、そんな中で問題として指摘されているのがキャリアアップを目指すこと自体が困難な環境が多い点である。
その背景には、介護職全般の深刻な人材不足が関連しており、資格取得のための研修や講演を利用したり試験を受けに行く時間を確保するのも難しい職場が存在している。実際に仕事が激務でキャリアアップのための勉強する時間も取れないと悩むケースもあるようだ。
さらに、上級の資格を取得できたとしても、重要な資格を取得した職員を手放したくない施設側が引き止めに入り、転職を検討したくてもなかなか辞めさせてもらえない現状もある。
このような問題の改善策としては、現時点では介護職のキャリアアップに理解を示している施設への転職や施設全体を含めて職員の意識改善をしていくほかには難しいと考えられている。
また、職員の意識改善も重要なポイントであり、人材不足や激務の悪影響により、人間関係が劣悪になりやすい傾向がみられるのも問題だ。ただでさえ介護は大変であるにも関わらず、人間関係まで苦しかったら人が辞めていくのは当然である。
このため介護業界全体の意識改革が結果的に介護職のキャリアアップにもつながっていると考えられる。こうした実態を改善していくには、長期的な目で対策を進めていく必要があるといえる。
また、そもそもの原因は人材不足にあるため、きつい介護のイメージを一新することも重要だといえる。そのためには、「介護施設は働きやすい」というリアルな声が挙がるような、快適な労働環境を構築するしか手立てはないだろう。